環境社会基盤工学専攻 助教

松川 寿也

都市計画について


NTIC:今日はインタビューの時間をいただきありがとうございました。最初にお伺いします。都市計画ってどんなことですか?

松川:都市計画といっても様々ありまして、一般の人がイメージしているのは、施設を作る計画(道路を通す。公園を作る・高層ビル群の街を作る)、そういうイメージをされる方が多いと思います。ですが我々の研究室では、今ある都市を活かしていこうと考えで研究しています。

NTIC:あるがままの形というか、そんなことですか?

松川:あるものを活かしていくということです。道路を沢山通すとか大きなビルを作るということは、人口もどんどん減ってきていますのでそれほど必要ではなくなっています。昔から分かっていたことなのですが、そうは言っても政治的な事情等あって、税金を使って公共事業でやってきました、しかしこれからは、「今あるものを出来るだけ使えるような形での街の作り方を考えていかなければいけない」、そういうスタンスで我々の研究室は研究をしています。

NTIC:人口が減っている中、増々先生の研究なさっているのがいきてきますね。

人口減少と高齢化

松川:私だけではなく、都市計画を研究している人達はこれから考えていかなければならないことって、大きく3つあると思っています。1つは、人口減少と高齢化です。人口のカーブは下ってきますけれど、高齢者の割合はさほど変わらない、むしろ増えていきます。高齢者にとって住みやすい都市というのを考えていかなければなりません。それと、人口が減ってきますので、今まで開発してきた住宅地をどういう風にしていくのかということを考えていかなければならない時代です。
 市町村で作った昔の計画というのは、とにかく右肩上がりで考えてきてしまっていました。明らかに人口は減ることが分かっているのだけれども、減ってしまうということにすると、先細りみたいなイメージでよくないと考えられていました。現在も、高速道路が通るから、リニアが通るからその効果が見込めるのだから、人口は減らないのだという理屈で相変わらず、大きな施設や開発計画を作っている市町村もあります。確かに東京の中心は増えていますけれど、大都市の郊外ですらもどんどん人口が減って、高齢者の割合が増えてきています。そういったところの、少子高齢化に対応した都市計画をやっていかなければいけないのだろうというのが、まず一つ目の考えだと思います。

災害に対応した街づくり

松川:二つ目は、震災とか洪水とかの災害に対応した考え方です。危険区域で、大雨で河川があふれてしまうので河川の修復をしようとか、地滑りが起こらないように土砂ダムを作ろうとかしていますが、それだけで良いのだろうか?ということです。
 要は、これからどんどん人口が減っていけば、財源が減っていき、公共事業を新規で出来にくくなっていきます。なるべく公共事業に頼らないで安全な都市づくりをしていかなければならないと考えます。
 従いまして、危険なところには人は住んではいけないということで、これからは土地利用の規制をちょっと見直ししなくてはいけないと考えます。今まではそれを考えないで、住宅地を開発したり、福祉施設を作ったりしました。結局、大雨で土砂災害が起こり、老人ホームが孤立して、高齢者が取り残されたことがありました。そういった危険な場所で都市を作らないという、安全な街づくりということを考えていかなければならないのかなと思います。それが2点目になります。

自然や文化を守る街づくり

松川:3点目は、世界遺産とか美しい自然、文化的な地域を守っていかなればなりません。そういったところを守っていける仕組み・制度なりを考え直し作っていかないといけないと思っています。これは都市以外の部分での話で都市計画とは異なると思いがちですが、都市とのかかわりは、自然豊かなところ・農村とかにもあります。ですので、そういったところに計画も考えていかなればならないと思います。
 例えば1例ですが、再生可能エネルギーで、太陽光発電が流行っていますよね。確かに化石燃料とか原発に頼ることは、やめようというのは正しい発想かもしれません。だけど、黒い太陽パネルが色々な所で所かまわず出来ていっていいのでしょうか?

NTIC:所構わずだと弊害もありますね。

松川:エネルギーの計画がきちんと出来ていない中で、太陽パネルが、どんどんできてしまうことが、本当に良いのかというのをちゃんと考えなくてはいけないです。例えば、世界遺産になっている富士山が見える景色の目の前に、黒い太陽光パネルがどーんとあった場合、それで本当に世界遺産なの?てことになりますよね。そういうことがないように、国の法律や計画で、規制や誘導方策を決めていくべきなのだと思います。
 実際に、山梨県でリゾート開発をしてきた土地において、ゴルフ人口も減ってきていることによって、倒産・廃業しているゴルフ場とかがあるそうです。
 その土地を放置しておくとお金にならないので、太陽光パネルを置いて発電しているそうです。ちょうど、森林を伐採している平らなところなので、並べやすかったのでしょう。ですが、富士山がある山梨県の麓でそれをやられてしまうと、日本の世界遺産ってこうなのだと世界の人に晒されて見られてしまい、問題になっているということ聞きました。
 そういう多々の事情を念頭にして、太陽光エネルギーを実施する場所について熟慮をする必要性があるなと思います。
 それは、都市計画だけではなく、自然の景観とか環境のことを専門にしている先生方も研究されています。都市計画の我々としても、そういった専門の人達と一緒に研究していかなればいけないと思っています。都市のことだけを見ていればいいということでは決してないので。

教育や研究活動の具体例

NTIC:では実際にどのような教育や研究しているのですか?

松川:本学ではオープンキャンパスに、都市計画について全く何も知らない高校生がたくさんきます。それらの高校生達に都市計画とは何か?危険な場所はどこか?ということを体験してもらう為に用意したものです。これは新潟に地図なのですが、衛星写真で、この茶色いところが、土砂災害の危険がある場所です。これをデータ化してGIS(地理情報システム))の中に落とし込んでいるものです。ここに住所を入力すると、その住所の地図に行きます。茶色く表示されていると、土砂に関して危険箇所なのだということが分かります。そこで、災害が起きたとkは、避難の方法や経路について調べたり、知らせることが出来、もし環境や条件が許すならば建て替えを考えてみるきっかけになったりします。そんなことを体験してもらっています。  

ちょっと体験してみますか?長岡にお住まいですよね?ここに住所を入れてみて下さい

NTIC:はい。これはソフトなんですか?

松川:これはgoogleでやっているものです。GISのデータを作って、googleの中に入れているというものなのです。

NTIC:これがGISなのですか?

松川:ネットでつながっているのをwebGISといいますが、googleの地図も、GISの一つとして見ていただければいいと思います。
 新潟もわりと平場が多いので、水に浸かってしまうところがあります。また濃い紫のところが水に浸かりやすいところです。役所で作られているハザードマップを見ればわかるのですけれど、web上ですぐに、危険箇所かどうかを見ることが出来ます。

NTIC:川が近いと浸水危険箇所ですか?

松川:このように濃い青で表示されているので、この住所のところは結構浸かってしまうところです。

NTIC:そうなのですね。大学はどんな危険があるのですか?

松川:大学は高台にありますので浸水危険箇所とは違います。近くに渋海川が流れていますので、渋海川が氾濫しますとその周辺は浸水しますが、大学は高台にありますので大丈夫です。この浸水確率というのも、200年確率という、200年に1度とかで予測している危険指数なので、そんなに心配ないとは思うのですが。

NTIC:でも、信濃川があふれないという保証はないですものね。

松川:いずれは、その可能性はありますね。

日本における都市計画の問題点

松川:こうした災害リスクに対する考え方が都市計画とか、プランニングで活かされてくるとよいと思います。危険な場所だから、開発をしたらいけない場所だよと教えて周知する、仕組みを作る。危険な場所に人が住んでしまっている状況下では、建て替えの時に安全に配慮するよう注意指導、避難計画の作成、住宅の建築を条件付きに認める仕組み作りとか、そういうことが実際の政策としてリンクすると良いと思います。しかし残念ながら、日本の都市計画、土地利用の仕組みとかはほとんどリンクしていません。
 例えば、水害の常襲性のようなデータを基にして、土地利用の規制等に使われていったら、良いのだろうなと考えています。ハザードマップで示されている浸水想定区域というのは、結構大きい範囲なので、これをそのまま建築制限とかに入れ込むのは難しいとは思います。
 役所は、防災を担当するセクションがありますし、河川課では河川計画等を作り、河川の改修等を行っています。一方で建築制限の仕組みを作成し、都市計画を立てているのは都市計画の担当課です。これも縦割りの悪いところが出てしまっていて、それらがきちんと連携して河川計画とか都市計画を立ててくれたらいいのですが、残念ながらそういう形にはなっていないのです。

NTIC:国土の問題ですから、国も市町村も連携して仕組み作りを変えていって欲しいですね。

松川:同じテーブルで議論してくれれば良いなと思います。

NTIC:外国でも都市計画の問題はあるのですか?

松川:はい、外国でもあります。ヨーロッパは人口減少、高齢化に関しても日本よりも先に進んでいったところです。ですが、移民をある程度受け入れているので、まだましかもしれません。ヨーロッパの都市計画の研究者は、人口減少が進み、超高齢化社会なのに、日本では基本的に移民は受け入れないで、どうなるのだろうと見ているのだそうです。移民を受け入れないまま、国土がどう変わっていくのかというのは、世界的に注目されているのだと思います。
 例えばドイツでは、人口減少に合わせた街づくりをやっています。元々工業団地だったところを工場が廃業したので、工場を壊して、そこに緑を植えて森に戻すということをやっています。また、人口が減少して車を運転する人も減ってきているので、車道の車線を細くしているそうです。要は広い車線にしておくと、路盤が痛みメンテナンスをするのに、お金がそれだけ余計にかかってしまう。そんな余計な財源はないので、なるべく低コストに抑えるため車の容量に合わせて幅員も減らしているそうです。

NTIC:日本は逆をいっているわけですね?

松川:そうですね。高速道路を通そうとか、国土強靭化だとかで、建設関係の人は進めていますが、都市計画は、建設業界とは一歩ひいたところで色々考えています。

土地利用制度の研究について

NTIC:先生の研究室では、市町村に頼まれて色々なことをしておられますよね?

松川:はい。土地利用規制の見直しとか、土地利用制度の見直しとかするときに、大学の知恵を借りたいという依頼はあります。
 一例として、長野県から土地利用の見直しをするにあたっての相談依頼がありました。長野県で市町村合併をしたのですが、土地利用規制・土地利用制度が、その市町村でばらばらたっだのです。一つの市なのに、違う政策が動いていて、公平・不公平の問題がでてきました。
 市町村合併をしたのだから、同じ税金を払っているのだから、同じルールのもとで税金を払うべきという要望がどうしても生まれてくるので、一つの同じ都市計画に統一しましょうという話になったのです。そうは言っても、住民の総論は賛成なのですが、各論は反対というのがどうしても出てきてしまう。そこをうまく出来るように、一つの市で一つの都市計画ができるような仕組みにする為に、どんな風にソフトランディングをしていったらいいのか、そんな相談でした。

NTIC:都市計画の考えに沿ったら、市町村合併はしなかった方がよかったのですか?

松川:それも、合併の仕方によるのだと考えます。都市計画の制度は、市町村の範囲にとらわれず、一体の都市として運用することが基本です。
 昔に比べて、皆が車に乗り、通勤が遠くでも大丈夫になってきました。そんな事で生活圏が広くなってきています。都市圏ということを考えても、どんどん拡大しています。
 広くなってくるにも関わらず、都市計画の制度は昔のままで全然見直しができていません。今の都市計画の制度ができたのは、昭和45年頃の大分大昔でした。そこからほとんど変わっていないという状況なのです。
 本来は都市圏がどんどん大きくなるにつれて、都市計画のやり方を変えていかなければならなかったのですが、ずっとそのままほぼ固定化されていました。それではいけません。一体の都市として、都市計画を見直さないといけないということでやっていたのが、先ほどお話させていただいた長野県の例でした。
 たまたま市町村合併というものがあったので、これを契機に見直しをするということになったのです。松本市をケーススタディーとして調査しました。間妻落としの都市圏も、昔は松本城があるお膝元が都市だったのですが、皆さんが車で移動するようになって、遠くから松本市内に通勤するようになったのです。元々のお城の周辺部分とその周辺農村部分とでは、都市計画の制度も全然違っていたのに、都市圏としては同じ地域になってしまったので、だんだん不公平な事が起きて行ったのです。
 松本市の話からはそれるのですが、そもそも制度自体が人口の減少等を見据えたものに合っていませんでした。国の方も色々な法律の改正をしてきましたが後手後手の対応でした。この前、ようやく国会で法律が変わりました。けれども実際制度を使うのは自治体なので、まず自治体が動かないとダメだということです。では都市を小さくしていきまようという話になったら、どこの都市からら削っていくのか?だたんでいくのか?というのがこれから問題になっていくのだろうなと考えています。つまり、同じ市街地どうしでも優先付けされる、残される市街地と残されない市街地とか出てきてしまう。それをどんな指標でもってどう決めていくのか、誰もが納得できるような仕組み=制度をつくっていかないといけないのだろうなと思っています。そういう時に、先ほどの災害の話で危険な所、道路や公園などの都市基盤整備が入っていあにところなどから、優先順位をつけ外していく、そうなってしまうのだろうなと思います。危険箇所だと指定されていたとしても、強制移住は出来ないでしょうから、そういうところから土地利用を見直していかなければならない、昨今の災害多発する状況等を見ていると、早急に考え手当てしていかなければいけないと考えます。
 それから、都市計画は百年の計とか千年の計とか言いますので、長い時間をかけてでも、じっくり都市を小さくしていく制度を考えていかなければいけないのだろうなと考えます。
 一つ考えられるのは、昔は田んぼだったところを住宅団地にするといって、開発はしたけれど、今後は人口が減っていきますので、また田んぼに戻せればいいのかも知れません。ですけれど、その田んぼで農業をやる人はいるのか?という疑問は残ります。どんなに国が、これから市街地を小さくするための都市計画制度を作って、規制をしたとしても、実際その土地の今後の利用方法を考えると、都市でなくなった部分はこれからどうするのだという話になると思うのです。

限界集落に関する考え方

NTIC:限界集落、中山間集落、あのへんは、先生の見通しだとどうなると思いますか?人間の住む場所としては消えていくのでしょうか?

松川:実際に消えていっているところは幾つかありますよね?

NTIC:その土地をどのように利用していくのかという事を考えないとですね?集落はなくなってしまうと、土地が荒れてしまいますよね?

松川:今はそうですね。中山間地でなくても。空き家が荒れ放題になっていますから、それでは売れるかというと、売れませんませんからね。権利関係が複雑だったり、色々家庭の事情もあります。そういう色々な問題があって、ニーズとマッチングはなかなか成り立ちにくいと思います。
 これからは、今あるものを活かしていくようにする。限界集落の空き家もそうでしょうけれども、そういう空き家に、なるべく人が住んでもらえるようにすることが必要になると考えます。アパートを建築したり、新築の家をつくたりするよりも、今ある家・宅地の中に住んでもらう方が、一番効率的です。実際にそうできないと研究している人はたくさんいます。
 人口は減っていきますから、荒地、住居としてはなさない部分については、自然とか農地とかに還していく。問題は、本当にそれを自然に戻せるのか、農地に戻せるのかという事です。これは難しい所で、そこを農地に戻した場合、農業をやる人がいるのかという問題があります。自然に戻すにしても、管理する人がいない。問題が山積みです。

NTIC:私の知っている限界集落の話ですが、そこの集落の人達は本当に若い人達がいないのですよ。60代の人が若いほうで、子供の声なんか聴いたことがないのです。そこの人達は、積雪が2Mあるので,冬は下界に住んでいるのです。だけど、春になると山菜が出る、鶯が鳴くというのに憧れがあるのです。だから戻ってくるのです。それを毎年繰り返しているのです。ある意味では羨ましい生活なのです。でも、先生がおっしゃるように冬場は人がいなくなり、2Mの積雪がある、雪下しは管理する人がいないと困ります。そういうことも解決していかないといけない。でも個人的な生活としては羨ましいです。

松川:そうですね。山村と里を行き来しているのですね。山古志とかもそうですよね。鯉の池は山のだんだん池に作っていて、雪のない季節は鯉の世話もしないといけないし、山菜もあるので山の方に家を作って住んでいます。冬は大雪でとても住めないので、閉鎖して里の方へ戻ってきて住んでいる。そういう自然と触れ合う生活が出来る方のように、そう出来ればいいですね、

NTIC:ですが高齢者になると、都市部へ住んだ方がいいような気がします。

松川:一番良いのは、そういう自然と接する場所でサービスが提供できるのが良いのでしょうね。昔でしたら、集落には必ず酒屋さんなり、食品を売る店があったり、床屋さんがあったり、飲食店があったりしましたよね?

NTIC:ありました。

松川:もう今はそれのなくなってしまって、買い物や病院へ行くにも車で30分~40分かけて、ショッピングセンターへいかないとダメになっていて、不便になってますね。本来ならば、そういう昔の生活に還ればいいというのはあるのでしょうが、残念ながら出来ないです。そういうことも考えなかればいけないですね。

迷惑施設と都市計画

NTIC:都市計画は、住民との感情問題にも注視しないといけないですよね?

松川:共産国だったら多分、強制移住とか出来るのかもしれませんが、民主主義の日本だと、そこはちょっと(笑)。最近は葬儀場が近所に出来ると評判が悪くなるのでという問題もあります。

NTIC:ごみ焼却場とかもそうですね。

松川:そうですね。産業廃棄物処理場とかもそうなのですが。墓地もそうですね。墓地の場合、風景が豊かなところに開発するわけです。ですけれども、もともとそこの自然を大切にしていた人達からすると不満に思ったりします。村のイメージが悪くなると考えたりするわけです。

NTIC:感情がからむと、非常にややこしくなるでしょね?

松川:そうですね。個人個人の感情にかかわってきますので。そういう問題もあります。色々と研究しないといけないのです。

NTIC:そうですね。多岐にわたっていますね。心理学の先生もいれないとでしょうね。

松川:そうなのです。我々の研究分野では、都市計画の制度として「法律はこうあるべきだ」ということを提言するのが限界です。頭ごなしに言うだけでは、リアリティがないので、それを住民の人に受け入れてもらわないといけないです。例えば、福祉の街づくりをしていく上では、福祉や高齢者のことに詳しい方が必要ですし重要です。バリアフリーということを考えていく上では、高齢者の身体機能を知っておられる先生とのコラボが重要で必要なのです。住民の合意をえるということに関しては、心理学を研究されている方が、どんな風に人をまとめていったらいいか等を指導して下さると強いです。色々な先生とコラボレーションしないと出来ないことなのだと考えます。

都市計画の必要性

松川:都市計画は超長期的に考えていく分野ですので、自分達の代だけでなくて、子の代・孫の代まで続くことになります。従いまして、日本における市民意識なりが都市計画に対する民度みたいなものが高まって欲しいと思います。残念ながら、小学校とか中学校とかでは、あまり都市計画(街づくり)というのをあまり重要な学問にすえてないのか、その感性が育っていないのです。とても素敵な景観を見て、「どういう景観?」と尋ねても、生まれ育ったときから、色々なお店やさんがありまるよね。派手なパチンコ屋さんがあったり、ディスカウtントストアの大きくてカラフルな看板があったりしますから。

NTIC:昔と違うのですね?

松川:そうですね。目に入る環境が普通だと子供たちは思ってしまっていて、パチンコ屋の電測とかで何がいけないの?とか、派手派手しい看板が見えるのに、何とも思わなくなっているのだと思います。自然豊かな田んぼの中に、そういう怪しい看板がたつのを何とも思わないような感じになってしまっています。それは良くないことなので、そこは良い風景はこういう風景、こんな風景を守っていきましょうということを、小学校・中学校の頃から教育していくととが、とても大事なことだと思うのです。実際に街づくり教育をいうこを研究している先生方もいらっしゃります。子供たちに、都市づくり、街づくり、景観ということをわかりやすく勉強させるにはどうしていったらよいのか、考え、研究してみたいと思います。

NTIC:今の子供は、ゲーム機で遊んでいて、自然と遊ぶみたいなことを考えたりもしないのでしょうね?

松川:自然と触れ合う、素晴らしい原風景を残しておきたいというのが芽生えてくれたらいいのですけれども。今の環境だと、難しいのでしょうね。そうは言っても、体験学習とかの機会にでも学習してほしいものです。

NTIC:学校教育だけで、あとは手立てがないのでしょうか?

松川:家族の会話の中っで、お爺ちゃん、お婆ちゃんの頃はこうだったんだよ。お父さん、お母さんの頃はこんなことがあったのだよと話すだけでも大分違うと思うのですけれど。
 こういう時代こうした環境の中で、子供たちがそういう意識になってくれたらいいのですけれど。それが少し心配です。
 我々は研究して情報を発信していく事しかできないのですけれど。

NTIC:安全を考え、次世代・次々世代の先まで考え制度設計をする、とっても大切で誇りがあるお仕事ですね。今日は、貴重なお話をありがとうございました。