7月17日(金)長岡技術科学大学にて、企業研究者、公設試職員、大学・高専教員、学生ら約40名が参加したMACKIY講演会が開催されました。
この講演会は、粉末焼結法の一つである放電プラズマ焼結法(Spark Plasma Sintering:SPS法)をテーマとして開催され、SPS法で作り出される特異で魅力あふれる材料の物性やその特性を引き出す原理、製造技術などについて、最先端の研究成果が紹介されました。 参加者の多くがSPS法の専門家であることから、様々な視点からの専門性高い質問が相次ぎましたが、会場の雰囲気がとても和やかだったこともあり、学会などでは話しにくいノウハウの領域にまで踏み込んだ深い意見交換がされていました。
講演会に参加した長岡工業高等専門学校機械工学科5年生の源川竜也さんは、「今回のような専門的な講演会には初めて参加しましたが、とても参考になりました。特に、私はチタン合金とTiO2の焼結接合材についての研究を行っているので、セラミックス焼結体内部の欠陥が焼結前の粒の形状や粒同士の空隙に起因するという研究結果は、私の研究にも生かせるのではないかと思いました。今後もこのような講演会があるととてもありがたいと思います。」と感想を話していて、この講演会の内容が専門的かつ実践的であったことを物語っています。また、長岡技術科学大学機械創造工学専攻修士課程1年生の嶽明憲さんは、「最新の研究に触れられ、詳細な実験手順や白熱した討論を見せていただき、これから研究を進めていく身として非常に良い刺激を得られました。」と話していて、通常の学会とは異なる深い議論が研究に対するモチベーションアップにもつながっていたようです。
このような講演会を通じたノウハウの共有によって、SPS法で製造される材料を使ったイノベーティブなデバイスの開発が促進されるとともに、SPS法研究を通じた技術者育成に広がりを見いだせる講演会となりました。