平成29年度 知的財産セミナーが開催されました

2017.12.14

 12月11日(月)長岡技術科学大学において、講師に日本弁理士会から派遣いただいた宮田敦久弁理士(新潟大学)をお迎えし、知的財産セミナー「このプログラムは誰のもの?~著作権・開発契約・バージョンアップ・ネット配信~」が開催され、GI-netを使った各拠点配信もされ、5名の学生を含む54名が聴講しました。
 講演では著作権の基礎を確認した後、プログラム著作物に焦点を当て、どのようなプログラムが著作物として保護されるのか?著作権が法人になる場合や共有になる場合とその取扱いの注意点について教えていただきました。さらにはソフトウェアの開発委託契約・使用許諾契約といった、プログラムを作る立場、使う立場におけるそれぞれの契約注意点についても教えていただきました。著作権紛争事例の紹介では、2つの判例から財産権や著作者人格権について、法的判断と社会的解釈のギャップを知ることができました。講演の後の質疑応答では「共同研究契約に基づいて開発したプログラム著作物の帰属についてはどのように解釈されるのか」といった質問もあり、聴講者の関心の高さがうかがえました。
 1時間半にわたったこの会は、プログラム著作物に関わる知的財産権や契約の留意点、知財判断と社会的解釈の難しさなど、セミナー副題の通り、多岐にわたって認識を深められた講演会となりました。

(岸本真一)