開放特許抄録集環境関係

整理番号:0265

蛋白質フリー天然ゴム及びそのラテックスとそれらの製造方法

利用分野

手袋等の家庭用品、手術用手袋、各種カテーテル等の医療用具、 授乳用具、避妊具等

発明者

  • 河原 成元
  • 山本 祥正
  • チャイガンポンラーット オラピン
  • ファン チュン ニア

発明の目的

天然ゴムは、手袋等の家庭用品、医療用具、授乳用具、避妊具等に幅広く利用されていますが、特に手術用手袋やカテーテル等の医療用具は、天然ゴムに含まれる蛋白質が抗原となって呼吸困難やアナフィラキシー様症状(血管性浮腫、じんましん、チアノーゼ等)などの即時型(I型)アレルギーを引き起こすことが報告されています。

そのため、本発明はアレルギーを誘発するおそれのある蛋白質を殆ど含まない蛋白質フリー天然ゴムとそのラテックスの製造方法について確立することを目的とします。

概要

天然ゴムラテックスに蛋白質変性剤、界面活性剤および極性有機溶媒を添加し、当該ラテックス中のアレルゲン性蛋白質を変性処理した後に除去します。

この方法により、RRIM試験法で測定した窒素含有率は0.001%以下、改良ローリー法で測定した天然ゴムラテックスを乾燥して得られる固形ゴム中の蛋白質量は、0.5μg/g以下のレベルの蛋白質フリー天然ゴムラテックスが得られます。

特徴・効果

本発明には、以下の効果があります。

(1)
アレルギーを誘発するおそれが極めて低い蛋白質フリー天然ゴムラテックスを短時間で効率良く得られます。

(2)
蛋白質の除去に不向きな高アンモニア天然ゴムラテックスを原料として使用した場合でも、本発明製品を効率良く製造できます。

(3)
本発明の蛋白質フリー天然ゴムラテックスは、手袋等の家庭用品、手術用手袋、カテーテル等の医療用具、授乳用具、避妊具等に幅広く利用でき、安全性も高いなど多くの効果があります。

発明の詳細・図面等

【特許請求の範囲】

天然ゴムラテックスを乾燥して得られる固形ゴム中の蛋白質の含有量が、RRIM試験法により測定した窒素含有率において0.001%以下のレベルであり、改良ローリー法により測定した天然ゴムラテックスを乾燥して得られる固形ゴム中の蛋白質量が、0.5μg/g以下のレベルであることを特徴とする蛋白質フリー天然ゴムラテックス。

天然ゴム中の蛋白質の含有量が、RRIM試験法により測定した窒素含有率において0.001%以下のレベルであり、改良ローリー法により測定した天然ゴムラテックスを乾燥して得られる固形ゴム中の蛋白質量が、0.5μg/g以下のレベルであることを特徴とする蛋白質フリー天然ゴム。

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【詳細】

以下は、本発明蛋白質フリー天然ゴムラテックスの製造手順の一例です。

1)

原料ラテックスとして、ゴム分濃度60.2重量%、アンモニア分0.7重量%の高アンモニア天然ゴムラテックスを使用し、これをゴム分の濃度が30重量%となるように水で希釈します。

2)

このラテックスのゴム分100重量部に対して、アニオン界面活性剤SLS3.3重量部およびエタノール0.083重量部を添加し、次いで、このラテックスのゴム分100重量部に対して変性剤として尿素0.3重量部を添加し、25℃で60分間攪拌し変性処理を行います。

3)

次に、 変性処理後のラテックスを10000rpmで30分間の遠心分離処理により分離した上層のクリーム分を、1%SLS-0.025%エタノール水溶液にゴム分濃度が30%になるよう分散し、2回目の遠心分離処理を行います。

4)

さらに、得られたクリーム分を1%SLS-0.025%エタノール水溶液に再分散し、3回目の遠心分離処理を行って、得られたクリーム分をゴム分の濃度が30重量%となるように1%界面活性剤水溶液に再分散させると蛋白質フリー天然ゴムラテックスが得られます。

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図は、ゴムラテックスの赤外吸収スペクトルの測定結果で 、横軸は波数(cm-1)、縦軸は吸収強度を示します。

図のように、未処理の高アンモニア天然ゴムラテックスEに対し、本発明の処理を施したA・B・C・Dの何れもペプチド結合に由来するピークが見られず、蛋白質は実質的に全て除去されている。

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ライセンス情報

特許登録番号
第5658672号
登録日
H26年12月5日(2014年)
権利満了日
R11年8月31日(2030年)
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実施許諾
権利譲渡

事業化情報

実施実績
無し
許諾実績
無し

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