開放特許抄録集機械関係

整理番号:0166

超音波計測導波棒と超音波計測装置

利用分野

通常の超音波探傷、高温場の超音波センシング、プロセスモニタリング

発明者

  • 井原 郁夫
  • 川崎 智則

発明の目的

従来の超音波探傷試験用の波導波棒は、直円錐台状のため加工が難しく加工精度が劣る他、超音波の反射やモード変換によって探傷に妨害を与える不要なノイズエコーが発生するという問題がありました。

本発明は、この問題点を改善し製作が容易でノイズエコーの発生の少ない超音波計測導波棒及び装置とすることを目的とします。

概要

軸方向の一端部に送受信子が設けられ、その他端部には試験体に接触する接触面を形成すると共に、軸方向と直交する導波棒の断面形状を、そのいずれか一辺と他の全ての辺とが平行でない多角形状に形成します。

特徴・効果

本発明は以下の作用・効果があります。
1)
対向する一組の辺が平行でないため、その外面に超音波が反射しノイズエコーとして送受信子に戻ることが抑制されるのでノイズエコーが生じ難い。

2)
導波棒の断面形状が多角形のため、加工が容易で該導波棒の保持、試験体への設置が容易となります。

3)
特に、導波棒の断面形状を奇数の正多角形とした場合は、対向する辺が全て平行でないのでノイズエコーの発生を抑制できます。

4)
細長い超音波プローブ(導波棒)が実現できるため、高温環境など各種の過酷環境場での超音波センシングが可能となります。

発明の詳細・図面等

【特許請求の範囲】

軸方向の一端部に送受信子が配置され、軸方向の他端部には試験体に接触する接触面が形成されている超音波計測導波棒において、前記軸方向に長く、前記軸方向と直交する断面形状は、該断面形状のいずれか一辺と他の全ての辺とが平行でない多角形であることを特徴とする超音波計測導波棒。

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【詳細】

図1において、超音波探傷装置1は、超音波探傷導波棒2と、超音波送受信子である探触子3とを有し、試験体4を超音波で探傷試験を行います。

また、導波棒2の軸方向の一端部には前記探触子3が設けられて超音波パルスを発生し、前記導波棒を介して入射して戻ってきた超音波を検出します。

そして、探触子3の振動子から発生されて送信される超音波Pが軸方向の他端部の接触面5から試験体4に与えられ、その試験体4内の傷から反射されて戻ってきた超音波エコーの送信から受信までの時間によって傷の位置が測定されます。

なお、導波棒2の軸直角方向の断面A-Aの形状は三角形、不等辺四角形、五角形等何れか一つの辺と、これと隣合う辺を除いた他の辺とが平行でなければよく、これにより図2に示すようにノイズエコーの発生が抑制されす。

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図1 超音波計測導波棒の概要

図2 従来のプローブと本発明との比較図

ライセンス情報

特許登録番号
第5201149号
登録日
H25年2月22日(2013年)
権利満了日
R9年11月7日(2028年)
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実施許諾
権利譲渡

事業化情報

実施実績
複数企業と共同研究中
許諾実績
無し

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