開放特許抄録集化学関係
整理番号:0040
精密配向多結晶六方晶酸化亜鉛焼結体の製造方法
電気・電子材料、光学材料、各種の機械部品
発明者
- 田中 諭
- 植松 敬三
- 加藤 善二
- 牧谷 敦
- 岡田 毅
- 木村 恒久
発明の目的
a軸又はc軸が所定方向に配向し、かつc軸又はa軸が前記所定方向に配向したa軸又はc軸と垂直な方向に面内配向した精密配向多結晶セラミックス焼結体を作製します。
概要
非強磁性体セラミックス結晶粒子を溶媒に分散させ、得られたスラリーに回転磁場を印加して非強磁性体粒子を配向させた後乾燥固化させて成形体を作製する。
次いで、得られた成形体を酸素含有雰囲気中で焼結化させます。これにより、それぞれの配向度を示すロットゲーリングファクターが0.05~0.99の精密配向多結晶セラミックス焼結体が作製できます。
特徴・効果
酸化亜鉛をはじめとして、アルミナ、窒化ケイ素、ニオブ酸金属塩等、種々の非強磁性体セラミックス結晶粒子から精密配向セラミックスが作製可能です。
即ち、種々の非強磁性体セラミックス結晶粒子を原料として、多結晶体であるが単結晶に近い構造のセラミックスを作製できるので、種々の特性を有する圧電素子等の開発が可能となります。
併せて、磁場の強さもコストを勘案し適宜選択でき、経済的です。
発明の詳細・図面等
【特許請求の範囲】
平均粒径10nm~5μmの六方晶酸化亜鉛結晶粒子を溶媒に分散させて、得られたスラリーに回転磁場を印加して前記結晶粒子を配向させた後、乾燥固化させて成形体を作製し、得られた成形体を酸素含有雰囲気中で焼結することを特徴とする、a軸又はc軸が所定方向に配向し、かつc軸又はa軸が前記所定方向に配向したa軸又はc軸と垂直な方向に面内配向し、c軸の配向度がロットゲーリングファクターで0.05~0.99であることを特徴とする精密配向多結晶六方晶酸化亜鉛焼結体の製造方法。
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【詳細】
粒径0.4~0.6μmの板状の酸化亜鉛粒子を、分散剤としてポリアクリル酸アンモニウムを使用して水に分散させて、固体含有量が30vol%のスラリーを調製します。この場合、スラリーの粘度は、せん断速度10(l/s)で10~200(mPa・s)となるように調整します。
次いで、このスラリーを左下図の回転部3に設けた直径30mmのテフロン(登録商標)製の型内に5mL流し込み、回転部を0.5Hzの回転数で回転させながら、超伝導磁石2にて、10テスラの磁場を印加しつつ、25℃で1日間乾燥させ、その後、できた酸化亜鉛成形体を型から取り出し、大気中で1100℃で1時間仮焼結した後、大気雰囲気中で1300℃で2時間焼結して多結晶酸化亜鉛焼結体を得ます。
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装置の概要
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結晶体の配向構造
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ライセンス情報
- 特許登録番号
- 第4378535号
- 登録日
- H21年10月2日(2009年)
- 権利満了日
- R7年2月10日(2026年)
- 実施許諾
- 可
- 権利譲渡
- 否
事業化情報
- 実施実績
- 無し
- 許諾実績
- 無し
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