開放特許抄録集化学関係
整理番号:0092
カルボニル基に対する水素化用触媒、及びその製造方法、並びに該触媒を使用する不飽和アルコールの製造方法
合成樹脂、医薬品、香料等有機化合物の製造用中間体
発明者
- 井上 泰宣
- 西山 洋
- 斉藤 信雄
- 竹内 順一
発明の目的
高い選択率で不飽和カルボニル化合物を水素化して不飽和アルコールを製造することができるカルボニル基に対する水素化用触媒を、安価でかつ効率的に製造することを目的とします。
概要
この発明は、酸素を含有するガリウム化合物からなる担体上に触媒成分としてルテニウム等の貴金属を担持して水素化用触媒を構成します。
この場合、ガリウム化合物としては、オキシ水酸化ガリウム、酸化ガリウム、リン酸ガリウム等を用することができ、これらのガリウム化合物担体上に0.1~10wt%のルテニウムが担持された水素化用触媒を用います。
特徴・効果
カルボニル基に対する水素化用触媒として、酸素を含有するガリウム化合物を担体として使用することにより、
1)
基本的に酸素を含有するガリウム化合物からなる担体とルテニウムの2成分からなるものであるから、製造が簡単で低コストで製造できます。
2)
この触媒を使用することによって、不飽和カルボニル化合物を高い選択率で水素化して不飽和アルコールを製造できます。
3)
さらに、溶媒や助剤を用いずに不飽和アルコールを製造できるので、不飽和アルコールの製造工程が簡単でかつ大幅なコストダウンが達成できます。
発明の詳細・図面等
【特許請求の範囲】
オキシ水酸化ガリウム及びリン酸ガリウムから選ばれたガリウム化合物担体上に貴金属が担持されたカルボニル基に対する水素化用触媒。
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【詳細】
以下は、本発明の水素化触媒の製造工程の一例です。
1)
酸素を含有するガリウム化合物担体を水中に懸濁させる工程、
2)
該懸濁液中に触媒活性成分であるルテニウムの金属塩溶液を加える工程、
3)
次いで、水溶性還元剤を加えて触媒活性成分を還元し、担体上に触媒活性成分を析出させる工程。
4)
担体上に触媒活性成分を析出させた触媒を担体懸濁液の水相から分離する工程、
5)
分離した触媒を乾燥する工程、により製造します。
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触媒表面で進行する水素化反応の模式図
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ライセンス情報
- 特許登録番号
- 第4862162号
- 登録日
- H23年11月18日(2011年)
- 権利満了日
- R7年9月5日(2026年)
- 実施許諾
- 可
- 権利譲渡
- 否
事業化情報
- 実施実績
- 無し
- 許諾実績
- 無し
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