開放特許抄録集環境関係
整理番号:18044
二酸化炭素還元装置及び二酸化炭素還元方法
本発明の二酸化炭素還元装置(方法)によれば,水電解により水素製造する場合よりも低消費エネルギーでメタンを二酸化炭素から選択的に得ることができる。 この低消費エネルギーで選択的に得られるメタンはエネルギー貯蔵においても水素に勝る。 さらに,この二酸化炭素を還元してメタンを得るカソード反応にアノード反応として水素酸化を組み合わせると,二酸化炭素を還元してメタンを得ながらも発電(燃料電池発電)できる。
発明者
- 梅田 実
- 松田 翔風
- 新妻 祐希
発明の目的
●第一の目的
低消費エネルギーのもとに効率的に二酸化炭素を還元固定化する二酸化炭素還元装置(方法)の提供。
●第二の目的
反応生成物を選択的に取り出すことができる二酸化炭素還元装置(方法)の提供。
●第三の目的
二酸化炭素の還元により連続して反応生成物を取り出すことができる二酸化炭素還元装置(方法)の提供。
●第四の目的
二酸化炭素を還元しながら,電気エネルギーを取り出すことができる二酸化炭素還元装置(方法)の提供。
概要
電解部のカソードに二酸化炭素と不活性ガス混合物を供給し、かつ、第1ガス中の二酸化炭素と不活性ガスとの濃度比を制御するするカソード反応物供給手段と、アノードに反応物を供給するアノード反応物供給手段と、該カソード反応物供給手段は、二酸化炭素を含む第1ガスの流量を制御する第1ガス流量制御手段と不活性ガスの流量を制御する第2ガス流量制御手段を有し
前記カソード反応物供給手段は、前記濃度比を、二酸化炭素濃度:不活性ガス濃度の割合で0:100~60:40の範囲内で変動するように制御する。
特徴・効果
本発明の二酸化炭素還元装置及び二酸化炭素還元方法によれば,理論電位に近い低過電圧,つまり低消費エネルギーで二酸化炭素から選択的にメタンを得ることができる。この反応は,カソードに供給する二酸化炭素の濃度を制御しかつカソード電極電位を適切な範囲に制御することで,連続して還元反応を高効率で生じさせることができる。また,この条件下で二酸化炭素の還元が,水の還元つまり水素発生反応よりも貴電位で生ずる。これは,二酸化炭素を還元してメタンを得る反応が,水を還元して水素を得るよりも低エネルギーで実行可能であることを意味する。このことは,水素よりもエネルギー貯蔵において好適なメタンが,低消費エネルギーで実行されることを表す。さらに,この二酸化炭素を還元してメタンを得るカソード反応にアノード反応として水素酸化を組み合わせると,二酸化炭素を還元してメタンを得ながらも発電(燃料電池発電)する。
ライセンス情報
- 特許登録番号
- 特許第7325082号
- 登録日
- 2023年8月3日
- 権利満了日
- 2039年3月12日
- 実施許諾
- 可
- 権利譲渡
- 応談可
事業化情報
- 実施実績
- 無し
- 許諾実績
- 無し
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